パーティーレポート

人と人との絆を感じる披露宴

通常のウェディングとは少し違う、厳かな雰囲気。
しかし、それも披露宴がスタートするまでのことでした。
新郎・新婦の入場とともに会場は笑いと涙に包まれます。

新郎:A様 新婦:Y様
挙式:仏前
披露宴:平安の間【Yukari】
参列人数:179名

会場を選んだ決め手は絶品のコンソメスープ

2022年10月吉日。糸島市の名刹の本堂で結婚式を執り行ったお二人。新郎はそのお寺の次男坊。新婦がお寺のお手伝いをしていたことからお二人は出会い、めでたく結ばれました。

結婚式を仏式で済ませた翌年の春、改めて披露宴を執り行うことになりました。参列者数が多いこともあり、両親の勧めでホテルでの挙式を決めました。
数あるホテルの中からホテルオークラ福岡を選んだ決め手は?「ブライダル・フェアにお邪魔し、料理をいただいた際、最初に出てきたコンソメスープがあまりにおいしくて。2人で顔を見合わせました」と、その日のことを思い出すお二人。
「スープ以外の料理も本当においしくて、こちらに決めました。でも、披露宴では、私たちが感動したスープは出なかったんですよ(笑)」と意外なオチを明かしてくれました。

参列した方々の笑顔を呼ぶ、さわやかな涙

披露宴当日、多くの方が見守るなか、新郎は紫の袈裟に、新婦は白無垢に身を包み入場しました。歩みを進めていくと、客席から次々に笑い声が。
「入場のとき、私の前を歩く新郎は大泣きしていたみたいなんです」と新婦。目をカッと見開き、唇を噛み締め、顔は真っ赤…まるで子どもの様に涙をこらえている様子。その甲斐むなしく「3秒後には泣いていました」と新郎。幼少のころから新郎をご存じのみなさんは、顔をくしゃくしゃにして泣く姿を見て、”新郎らしい"と大いに盛り上がったのでした。
新郎が再び泣いてしまったのは、披露宴最後の謝辞。ご両親に「育ててくれてありがとう」と言っては涙。ご友人に「友達になってくれてありがとう」と言っては涙。そんな涙に暮れる新郎にハンカチを差し出す新婦の姿は「新郎のマネージャーみたいだった」とご友人は感想を述べられたそうです。

「彼はすごく感受性が豊かなんです」と新婦。ご本人はと言えば、「私は結婚式で泣かない方。披露宴の間、ずっと楽しかったです」と笑顔。
それでも思わず涙してしまったのは、お姉さんと弟さんにエスコートされて、2度目のお色直しに向かったときでした。もう少しで出口というところで、最初に涙腺が決壊したのは弟さん。続いて、お姉さんも涙をこらえきれなくなってしまったようです。
「弟は、見かけによらず元々涙もろいんです。姉は、本人の言葉を借りると、"やぶれまんじゅう"みたいな顔で泣いていました(笑)」かく言う新婦の目にも、このときばかりは涙が光りました。
式の間、参列した方々はいろいろな「涙」を目にしましたが、それはお二人の幸せな気持ちがあふれ出たもの。だから、ご覧になった方々も、思わず笑顔になってしまうのです。

これまでのご縁に改めて感謝を

新婦の衣装は、白無垢に始まり、白のウェディング・ドレス、色打掛と変わりました。中でも特にウェディング・ドレスは外せなかったようです。
「姉の結婚式も仏式だったので、父はバージン・ロードを歩いてない。だから、お色直しの後、ドレス姿で父と並んで歩きたかったんです」
また、ドレスと並んで新婦がこだわっていたのが、島根の民謡、安来節をご友人に踊ってもらうことでした。
「彼女が以前から安来節を教わっていることは知っていたんですが、目にする機会がなくて念願を叶えたかったんです。檀家さんの年齢層にもきっと喜んでもらえると思って。」
ご友人は快諾してくださり、当日はキレのある踊りを披露。踊りの締めには魚籠から取り出した紙吹雪がステージに舞い、客席から歓声が上がりました。
お二人の披露宴でアトラクションと呼べるのは、この安来節だけ。それは「豪華な演出で盛り上げるよりも、できる限りたくさんの人と関わる時間がほしい」というお二人の想いからです。

「でも、時間がたつのはアッという間で、友達と話す時間はほとんどありませんでした」と2人。
「でも、高砂からの景色には、新郎がこれまでの人生でめぐり逢った人たちと、私がめぐり逢った人たちが、私たちを祝うためだけにわざわざ一堂に会してくれている。それって一生に一度のとても贅沢な時間で幸せでした」新婦は、こんな言葉で参列くださった方々への感謝の気持ちを表現してくれました。

どんなピンチも、きっと笑顔で乗り切れる

披露宴当日は終始笑顔で過ごしていた新婦でしたが、実は、気管支炎のため咳が止まらない状態でした。
「お客様には気管支炎を気づかれることなく終えることができました。それは、ホテル・スタッフのみなさんにサポートしていただいたおかげです。介添してくださったスタッフの方は、着物の帯にトローチを入れてくれたり、"咳にはお白湯がいいから”って、絶妙なタイミングで出してくれたり。メイクの方には咳で崩れた化粧を何度も直していただきました。スタッフのみなさんのお気遣いに、家族のような心強さと安心感を覚えました」

さまざまなことがあった披露宴。改めてお二人に振り返っていただきました。
「元々、決めることが苦手な二人ですが、プランナーさんのおかげで、形にすることができました。準備期間のミーティングも毎回楽しかった。プランナーさんには、いろいろなことを相談しましたが、なにを言っても"大丈夫ですよ〜”と返ってくる。本当に大丈夫なのかなと思っていたけれど、大丈夫でした(笑)。当日は本当に楽しかったし、もう一度やりたいくらいです」と二人は笑顔で答えてくださいました。
「こだわることにはこだわって、悔いのないようにした方がいいですね。やりたいことをプランナーさんに伝えると、その思いをしっかりと形にしてくれるんです。だから安心してお願いしたらいいと思います」と、これから結婚する方に向けてのアドバイスも。

お二人から、「スタッフの方々といっしょにつくった披露宴だった」というありがたいお言葉をいただきましたが、当ホテルのスタッフだけではなく、ご参列いただいたご親族、ご友人、そしてお寺の檀家のみなさんのお力添えがあったからこそ実現した、すてきな披露宴でした。
もちろん、お二人の朗らかなお人柄が一番の成功の要因でしょう。お寺での毎日は大忙しとおっしゃっていましたが、お二人なら笑顔で乗り越えていけるはず。これからも、末長くお幸せに!