パーティーレポート

小規模だからお互いの心が見える

今回ご紹介する新郎新婦は、非常に「お堅い」お仕事をされています。
しかし、そんなイメージとは裏腹に、お二人が企画したのは
自由でアットホームな披露宴でした。

新郎:T様 新婦:S様
挙式:チャペル
披露宴:チェルシー
参列人数:31名

少人数の家庭的な雰囲気に心もなごむ

お写真をご覧になっていただけば、おわかりになると思いますが、新郎新婦のご職業は警察官です。お二人とも幼少のころより柔道に力を注いできたという共通点も。
警察および柔道関係の方々をお招きすれば、ゲストは200名をくだりませんが、意外にも、お二人が選択した披露宴は、少人数でのカジュアルなスタイルでした。

新郎曰く「元々、式を挙げる気はなかったけど、新婦の親や祖父母には晴れ姿を見てほしいと思って。そこで、こぢんまりとした式をおこなうことにしたんです」
新郎新婦が座る高砂が本来ある場所には、なんとソファを設置しました。
「高砂だとゲストとの間に距離を感じてしまうので、ソファに座ることにしたんです」と新婦がそのココロを教えてくれました。
披露宴の間、新郎新婦は各テーブルを回って談笑していたので、そこに座ったのは披露宴の冒頭と終了間際だけでした。
ご友人とお話ししながら新婦がふと見ると、親戚の方々が代わる代わるソファに座って記念撮影していたそうです。まるでホームパーティのような、なごやかな雰囲気だったんですね。

高クオリティのサービスとおいしい料理が決め手

少人数での挙式であれば、レストランなどホテル以外にも選択肢があります。それでも、当ホテルを選んだのはなぜでしょう? 
実は、新婦のお母さまが秘書の仕事をされており、会食などで当ホテルを利用いただいていたそうです。
「私も母に連れられて何度か食事に来たことがあって、ホテルならではの質の高いサービスが印象に残っていたので、こちらに決めました。あと、料理が間違いなくおいしいことも理由の一つです。ゲストの年齢層が高いので、そこには気を遣いました」

料理にかんしては新郎にもこだわりがあったようです。
「ゲストは柔道をやっている人も多いので、みんなよく食べる。足りないと困るので、通常の料理とは別に、お寿司とデザートのブッフェを追加してもらいました」

食欲旺盛なのは、新婦側も同様。特にデザートブッフェには、デザートが並ぶ前から新婦のご友人の熱い視線が注がれていたそうです。
ブッフェがきっかけとなって、ゲストの方々がご自分の席を離れて回遊するようになり、会場内はさらにわきあいあいとした雰囲気に。

アトラクションよりもゲストとの会話を重視

披露宴の構成はいたってシンプルです。乾杯の発声は新郎自らがおこない、来賓の挨拶や友人代表によるスピーチ、余興はいっさいなし。
樽にナイフを刺していくゲームはおこないましたが、これは結婚したばかりの新郎の後輩にスポットライトを当てるため。その方の番に樽が爆発するように設定して賞品を授与し、改めてそのご結婚をお祝いしたのです。

そんななか、一つのクライマックスとも言えるシーンが。それは新婦のお色直しです。新婦のお2人のお祖父さまにエスコートされることになっていたのですが、なかなかお祖父さま方は新婦のところまでやって来ません。
「仕方ないので、私の方から迎えに行きました。私が2人をエスコートしているみたいな感じになってしまって、"これじゃ、お祖父ちゃんたちを介護しているみたい"って友達に話したんですよ(笑)」
新婦はこんなふうに話していましたが、この光景は、会場で密かに感動を呼んでいたようです。
「私の友人の一人は、私たちを見て泣いていました」
きっと新婦の優しさが胸に迫ってきたのでしょう。

みんなの気持ちがダイレクトに響いた

プチギフトが年末ジャンボ宝くじというのもユニーク。"ゲストのみなさんと夢を分け合いたい"というメッセージが込められています。
「酔っ払って、宝くじをなくした人もいそう(笑)」と新郎。みなさん、ずいぶん盛り上がって、お酒もたくさん召し上がったようですね。

式を終えて、新郎のご感想は?
「少人数でよかったと思います。大人数だと、なかには浅い関係なのにつきあいで出ることになる人もいるはず。でも、今回参列してくれたのは、本当に近しい人だけで、それがよかった」

新婦もこの意見に賛成です。
「少人数の挙式は予想以上に楽しかった。私たちと本当に仲がいい人、私たちが本当に好きな人、そんな人たちに心から祝福してもらえるって、本当に幸せです」
ゲストの方々も「こんな式は初めて」と喜んでくださったそうです。

「柔の道」で出会った新郎新婦ですが、お二人の場合、「柔」という文字は、発想の「柔軟さ」も表しているようです。型にとらわれることなく、自由な発想でこれからも人生を歩んでいくことでしょう。どうぞ、末長くお幸せに!